[発表] コミュニケーションの中で文法を捉える挑戦

昨日、VNV(ヴァーバル・ノンヴァーバル・コミュニケーション)研究会という研究会で話をしてきました。

これは情報工学系の学会の中の研究会なのですが、非常に刺激的な機会でした。

まず、参加者が多様で、認知科学、情報工学、社会学、言語学、心理学、人類学、臨床心理など様々な分野の研究者が参加している点。アウェイな場であるがゆえに、準備をしている時も伝えたいこと、共有したい問題意識について、何度も何度も考え直し、工夫をしました。このプロセスは自分の頭の中を整理する上で非常に有意義でした。

もう一つは、この研究会のフォーマットです。なんと各回4時間の予定で組まれていて、今回もみっちり4時間やって、それでも足りない感じでした。場が温まってきてからはスライドが一枚進むごとに質問やコメントが来て、それがまたディープなツッコミで、とにかく面白かったです。

分野の違う人たちとの交流と、非常に密度の濃い議論、こんな機会はこれまで経験したことがないほどのレベルでワクワクしました。

話の内容は、一つの言語の中に見られる言語規則・パターンのバラツキに焦点を当てたものです。同じ日本語と言っても、書き言葉と会話を比べてみると、使われる言語表現は形の面でも意味用法の面でもかなり大きな違いが見られます。その違いは単に表面的な言葉の使い方の違いというよりも、言語表現の組み立て規則や単位といった基本構造に及んでおり、ある意味「別の文法」があると考えた方が良さそうでもあります。今回の話では、こうした一つの言語内に複数の体系性が存在する様子を提示し、そこからさらに、一言語の体系が複数の文法から構成されるという見方を取ることの利点とそれによって説明の必要が出てくる新しい問題について考えてみました。

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